米国・南カリフォルニア大学(USC) Marshall School of BusinessのScott Wiltermuth博士らがJournal of Experimental Social Psychology 2011年7月7日オンライン版に発表した研究で、人は胸を張って背筋を伸ばした良い姿勢でいる方が、猫背の前かがみなど悪い姿勢をとっているよりも、より痛みやストレスに耐える力が強いことがわかりました。 博士らは胸を張った良い姿勢をとると、男性ホルモン値が上昇し、実際に力があり、自信を持つ人と同様のリスク・テイキングな行動を取るなどの結果を得た先行研究があることから、その人のとる姿勢の違いで、痛みやストレスに対する感覚的な変化が生じるのかどうか、実験によって確かめました。 一つ目の実験では、①顎を上げ胸を張って周囲を見下ろすかのような自信満々の姿勢と、②普通のまっすぐな視線の姿勢、③猫背でうつ向いてがっかりしたような姿勢、それぞれの姿勢で痛みに耐える力に変化があるかどうかが調べられました。 その結果、①の姿勢の時が最も痛みに対するストレス耐性が高く、痛みを感じ難く強くなっていることがわかりました。 二つ目の実験では、2人のペアの一方の姿勢が、もう1人の仲間の痛みの感じ方に、影響を与えるかどうかが調べられ、実験の結果、仲間が①の胸を張った姿勢の時のほうが、③の猫背の姿勢の時よりも、より痛みに耐えるストレス耐性が高まることがわかりました。 こ の両方の実験験結果から博士らは、苦しい時や痛い時には姿勢も縮こまってしまいがちですが、こういう時ほど顎を上げ、胸を張った堂々とした姿勢をとったほうが、感覚的にも感情的にも、痛みに耐えられるようになり、事態がその人にとって、また仲間にとっても、よりストレスフルに感じられなくなるはずだとしています。 医療ジャーナリスト 宇山恵子 Journal of Experimental Social Psychology 2011年7月7日オンライン版 #
by womanhealth-lab2
| 2011-07-30 09:57
| 海外の医療健康情報
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