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Vol.90 高齢者の寿命は歩く早さと関係している

米国・ピッツバーグ大学医学部のS.ハーディ博士らの研究で、高齢者の歩行速度の改善率によって、その後の健康や寿命が予測できることが、わかったそうです。

博士らは、65歳以上の高齢者439人を対象に、数種類の尺度による健康調査を1年間にわたって実施し、その後8年間、対象者の健康状態を追跡調査しました。
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その結果1年間トレーニングや治療などを行うことによって歩行速度が改善した(速く歩けるようになった)人は、その後の8年間で32%の死亡率だったのに対し、歩行速度が改善されなかった人の死亡率は50%でした。

このように死亡率との相関が明らかになったのは歩行速度のみで、その他の調査では死亡率との関連は見られませんでした。

速く歩けるようになった高齢者の死亡率が低下したという結果を受け、博士は、トレーニングなどで歩行速度が改善できるということは、その人が怪我や病気にかかった場合の回復力の高さを示すものであるとして、歩行速度の改善率は生命力と健康状態を示すわかりやすい指標になるといってもよいと述べています。

(Journal of the American Geriatrics Society 2007年11月号)
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by womanhealth-lab2 | 2009-01-30 23:37 | 海外の医療健康情報

Vol.89 眠らないと老ける

米国コロンビア大学の研究によると平均睡眠時間が4時間以下の人は7時間以上の人に比べて73%も肥満になる確率が高いそうです。

また別の研究結果では、睡眠時間が短い(1日4時間の睡眠)と、いつもより20%も多く食事を摂ってしまい、しかも甘いものや塩気の多いもの、炭水化物など太りやすい食品を好んでしまうとのこと。これは、食欲を制御する「レプチン」というホルモンの分泌が睡眠不足によって減少し、食欲を増進させる「グレリン」というホルモンの分泌が増加することが関係しているそうです。

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睡眠不足によってこのようにホルモン分泌がアンバランスになり、必要以上に空腹を感じたり食欲が増すことが、肥満の原因になるのです。


睡眠不足になるとニキビや吹出物、目の下のクマなどが気になりませんか? この原因は肌代謝(ターンオーバー)が乱れるから。健康な肌は28日周期で新しい肌に生まれ変わります。しかしこの周期が遅れると、古い角質が残ったまま肌の表面が固くなりシワやくすみの原因になります。

肌代謝は眠っている間に行われます。特に活発に肌代謝が行われているのが、個人差もありますが、眠りについてからのおよそ3時間の「ノンレム睡眠」といわれる時間だといわれています。ノンレム睡眠とは夢などを見ていない「深い眠り」のことで、この間に肌代謝を促進する「成長ホルモン」がさかんに分泌されるのです。

成長ホルモンの分泌は20歳ぐらいから徐々に減少してしまいますが、若さを保つためには、なるべく自分の体から成長ホルモンが分泌されるようにぐっすり眠ることが大切です。

深い眠りについているとき成長ホルモンの分泌が盛んになります。成長ホルモンは全身の代謝をアップして美肌にも欠かせない若さを保つためのホルモンです。ゴールデンウィーク後半は、美容とアンチエイジングのためにも、8時間程度のゆっくりとしたいい睡眠をとって、心と体を休ませてあげましょう。
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by womanhealth-lab2 | 2009-01-30 23:34 | 海外の医療健康情報

Vol.88 親の命日と突然死の関係

親の命日が男性の突然死を引き起こす十分な誘引になることを、ベネズエラ大学のイヴァン・メンドーザ教授らがアメリカ心臓病学会で発表しました。

37歳から79歳までの102人の突然死を起こした患者を調べると、全体の12.7%に当たる13人が両親、またはどちらかの親がなくなった日に、突然死を起こしていることがわかりました。一方で、両親以外の血縁の命日と突然死には関連はありませんでした。

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調査では前述したとおり、102人の突然死患者のうちの13人が両親かどちらかの親の命日に亡くなっており、そのうち10人が男性でした。また4人が両親と同じ年齢で亡くなり、7人が父の命日、5人が母の命日、1人が両親の命日に亡くなっており、全体の68%が冠動脈性疾患を患っていました。

この結果についてメンドーザ博士は、高血圧や心不全を改善するβブロッカーや血栓を予防するアスピリンなどの処方を行うほか、心理カウンセリングや行動療法、ストレス緩和などを行いながら、心血管障害のリスクを管理する必要があると提案しました。

一方で、親の死という深く大きな悲しみに直面しても、それを表面に出さないという文化的な背景も関係しており、深い悲しみを禁欲的に包み隠してしまうことで、さらに悲しみを大きくさせて、気分の落ち込みやうつ症状、治療薬の服用の中断、友人づきあいの希薄化による孤立状態なども関係しているという見解がありました。

Mendoza I, et al "Sudden death: the anniversary effect" ACC Meeting 2008; Abstract 1029-100.
(2008年3月30日米国心臓病学会より)
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by womanhealth-lab2 | 2009-01-23 23:29 | 海外の医療健康情報

Vol.87 入れ墨はC型肝炎のリスクを高める

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入れ墨はC型肝炎のリスクを高めることが、ニューヨーク大学サメール・ダーラ博士らの調査によって、アメリカ肝臓病学会で発表されました。調査は麻薬薬物の注射や輸血の経験など、C型肝炎ウイルス感染の危険因子を持つ3871人を対象に行われ、そのうち1930人がC型肝炎に感染していることが判明。さらに感染者の95%(1887人)が過去に3回以上、入れ墨を入れた経験を持つことがわかりました。ただし博士は、この調査に参加した人の多くが、ニューヨークのマンハッタンやブルックリンにある退役軍人病院の患者であることや、全米のC型肝炎感染者が人口の2%であるのに対し、ニューヨーク州では6%と高いことから、一概に一般化することがむずかしいことを付け加えています。また最近では入れ墨に使う針も使い捨てが用いられたり、滅菌処置が施されていることから、より安全にはなったといいますが、それでもなお、入れ墨を入れた経験がある人は、念のためC型肝炎ウイルス検査を受けるべきだと博士は指摘しています。
(American Association for the Study of Liver Diseases Meeting 2007)
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by womanhealth-lab2 | 2009-01-23 23:27 | 海外の医療健康情報

Vol.86 30分のウォーキングを週に5日で脳卒中のリスクが激減

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南カリフォルニア大学のスティーブン・フーカー教授らの研究によると、1日30分のウォーキングを週に5回、またはジョッギングを週に3回行うと脳卒中のリスクを40%もダウンすることができるそうです。

研究は1970年に集めた46,405人の男性と15,282人の女性を対象に平均18年間ほどの追跡調査を行いました。研究対象になった人々はダラスにあるスポーツ施設でトレッドミルを使ったジョギングやウォーキングなどの有酸素運動を定期的に継続しておこなったそうです。そのうちの男性692人、女性171人が脳卒中になりました。被験者の病歴、食習慣、飲酒、喫煙、BMI、血圧、糖尿病、コレステロール、新血管疾患なども検査した結果、男女の性別に関係なく、習慣的な有酸素運動が脳卒中のリスクを40%も軽減することがわかりました。しかしこの研究は中流以上の収入の安定した白人を対象にしていることを付け加えています。

(February22,2008 Hooker, S et al "Cardiorespiratory Fitness as a Predictor of Fatal and Nonfatal Stroke in Asymptomatic Women and Men" ASA Meeting 2008; Abstract 110)
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by womanhealth-lab2 | 2009-01-16 23:24 | 海外の医療健康情報

Vol.85 不安症の人は携帯電話に依存する

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自分は不安症だと思う人々を対象に行った調査で、彼らが携帯電話に依存したり、携帯電話を濫用している、と回答した割合が非常に多いことを、米国不安障害学会の総会で、フロリダ大学のリサ・メルロ博士と、アマンダ・ストーン博士がポスター発表した。

不安症の人々は、電子機器の普及で「自分が他人と常に交信可能な状態にいないといけない」というプレッシャーを強く感じるようになり、「携帯電話嗜癖(しへき)」ともいえる症状を示したり、携帯電話への異常な執着を示している。

例えば強迫神経症の人が携帯電話を使って物事を確認するように、不安症の人たちも携帯電話を使って心の健康を管理しようとしているように見える。

調査は平均30.4歳の18歳から75歳までの男女で、携帯電話使用歴が平均7.2年の183人の被験者(そのうち66%が女性で36%は学生)を対象に、携帯電話や携帯機器への依存に関する質問24個と、携帯電話や携帯機器の濫用に関する質問14問、合計38問に回答してもらった。回答は「大いにそう思う」が5点で、「まったくそう思わない」が0点の5段階選択形式をとった。

携帯電話依存の質問は以下のとおり:
・携帯電話の電波が弱いところにいるとリラックスできない。
・自分は携帯電話に時間を費やしすぎている。
・長い時間電話が鳴らないと、携帯電話のスイッチを確認してしまう。

この結果、回答者の平均スコアが62.6±18.5点で、最低が26、最高は117点の正規分布を示した。調査結果は、「携帯電話が使えると安心する」、「携帯電話を使いすぎているという強迫観念の強さ」、「携帯電話に対する感情的な嗜癖(しへき))」などの携帯電話依存の兆候を表している。

一方で被験者たちは携帯電話の濫用することで、仕事や学業、人間関係への支障爺経済的な負担などについて重大な問題を抱えているとは回答していない。

不安症を評価するに当たり、携帯電話に強く依存しているかどうか、携帯電話をかなり濫用しているかどうかという点に着目することは、有意義であろう。

今後の研究では、携帯電話への依存や濫用が不安障害にどう関係して、どんな悪影響を及ぼすのかを調べることが必要とされる。
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by womanhealth-lab2 | 2009-01-16 23:21 | 海外の医療健康情報

Vol83.愛と絆のホルモン『オキシトシン』

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イスラエルのバル・イラン大学のR.フェルドマン博士らの研究によると、妊娠中にオキシトシンと呼ばれる、ホルモンの血中濃度が高い女性ほど、生まれた赤ちゃんを可愛がるということが明らかになりました。これまでオキシトシンは、ほ乳動物の研究で「愛と絆」のホルモンであるとされてきたものの、人間での研究はほとんど行われてきませんでした。研究では、妊婦62人を対象に、妊娠第一期(13週目まで)、第三期(28~41週)、出産1カ月後の3回にわたって、血中オキシトシン濃度が測定されました。また出産後には、母子関係を調査するため、母親の行動観察やインタビューが行われました。

その結果、妊娠初期の段階でオキシトシン濃度の高かった母親ほど、赤ちゃんへの「見つめる、あやす、優しくなでる、様子の変化をチェックする…」という行動がより顕著で、わが子とのかかわりが多く見られたといいます。博士は、この結果から、妊娠初期のオキシトシン濃度で、出産後の母親の養育態度と母子の絆の深さを予測できるとしています。

(Psychological Science 2007年11月号)
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by womanhealth-lab2 | 2009-01-09 23:16 | 海外の医療健康情報

Vol.84 ストレス解消は生活習慣病を改善する

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アメリカ心理学会の調査によると、アメリカ人の3人に1人は極度のストレスを抱えており、ストレスによる過食や飲酒、喫煙に走ってしまう人もいるようです。
調査に応じた18歳以上の、成人男女1848人のうち約50%が、過去5年間にストレス度が急上昇したと感じており、ストレスによって人間関係の悪化、仕事の生産性の低下、健康上の問題が生じていることがわかりました。
主なストレスの原因には「仕事」と「金銭」をあげており、約半数の人が住宅ローンや賃料がストレスになると述べています。また約75%が、頭痛、慢性疲労、体の凝り、不安感や不眠などに悩んでいると答えました。
こうしたストレスにより、調査対象者の半数が「家族や友人との人間関係が上手くいかなくなった」としており、仕事と家庭の両立に悩む人も31%に上りました。
また、調査対象者の43%が「ストレスのために体に悪いものを食べたり、過食したりしてしまう」と回答し、調査対象の39%を占める飲酒者および19%を占める喫煙者は、「ストレスがひどいときに飲酒量、喫煙量が多くなる」と答えているなど、将来の生活習慣病につながるストレス解消法が多くみられた調査結果となっています。

(The American Psychological Association 2007年10月24日)
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by womanhealth-lab2 | 2009-01-09 23:16 | 海外の医療健康情報