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Vol.70 “忘れてしまいたい不快な出来事”こそ記憶に残りやすい

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忘れてしまいたいようなイヤな出来事ほど忘れられない…。こうした経験は、誰もが一度は味わったことがあるのでは? この事実は、今まで科学的に立証されたことはありませんでしたが、米国・ノースカロライナ大学チャペルヒル校のK. ペイン准教授らによって、実験的に明らかになりました。

感情的な痛みを伴う記憶は忘れにくく、それがビジュアルイメージとして残ってしまった場合、簡単に消し去ることはできないといいます。

ペイン准教授らは、旧友の電話番号や面会時間の変更などは、記憶を意図的に消去できるにもかかわらず、試験で失敗したり身近な人から否定的な発言をされたりした記憶は、なぜか時間が経っても忘れられないことから、感情とリンクした記憶は残りやすいのではないかと考えました。

先行研究は言葉のみへの反応を調査したものが多いことから、ペイン准教授らは、より感情を喚起させる意図のもと、言葉に合わせて写真を使用しました。218人の被験者を対象に行った実験では、客観的で中立的な言葉と対になった写真、「死」「性」などの感情を喚起する言葉と対になった写真を見せて、忘れにくさを比較しました。

その結果、快、不快にかかわらず、感情を喚起させた方が記憶に残りやすく、忘れようとしても忘れにくかったといいます。ペイン准教授は、感情が意識的なコントロール機能を妨げることで、記憶に残りやすくなるのではないかと結論付けています。

(Journal of Experimental Social Psychology 2007年9月号)
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by womanhealth-lab2 | 2008-06-19 17:14 | 海外の医療健康情報

Vol.69 歯の不衛生は認知症リスクを高める

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スチュアート教授らは、スウェーデンのイエテボリで長期間に渡って行われた、女性の健康に関する調査結果を分析。

調査対象の女性は、1908年、1914年、1918年、1922年、1930年に生まれ、健康診断は1968年、 1974年、1980年、1992年、2000年の5回、歯科検診は1968年、1980年、1992年の3回、そして認知症の診断評価を2000年に1 回行いました。

そのうち、1968年に歯科検診を受けた存命な638人を抽出。その中には、84人の認知症と診断される女性もいました。認知症の女性の年齢は、そうでない人に比べて高く(90%以上が78歳以上)、教育水準も低く、多くの人が心筋梗塞の病歴を持っていました。

次に、歯の衛生状態と認知症の関係について調べてみると、歯の数と認知症は明らかに逆の相関関係があり、認知症の女性の25%が、歯の数が9本以下しかなく、25本以上歯が残っている女性の中には、たった5%しか、認知症の女性がいませんでした。

この理由について、スチュワート教授は、「歯を不衛生にしている人は、慢性的に歯や歯茎に炎症を起こしており、これが、心臓血管病や認知症、その他の病気の原因になっている可能性がある」と言います。今後の研究では、さらに別のグループでの同様のテストを実施し、さらに炎症や栄養状態との関連性も調べる必要があると述べています。

International Society of Vascular Behavioral and Cognitive Disorders
(2007年7月)
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by womanhealth-lab2 | 2008-06-19 17:05 | 海外の医療健康情報