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Vol.66 2つのことを同時に聞いて記憶する能力は遺伝する

日本では、聖徳太子が10人の話を同時に聞いて理解したという伝説がありますが、そのような能力が遺伝によるものではないかという研究結果が発表されました。

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米国国立衛生研究所(NIH)のJ.F.バッティ博士らの研究で、2つのことを同時に聞いて理解する能力は、その大部分が遺伝によるものであることが明らかになりました。博士らは、2002年から2005年にかけて194組の同性の双子(12~50歳、138組が一卵性、56組が二卵性、DNA検査で確定)を対象に、聴覚能力障害を、スクリーニングするためのヒアリング能力テストを実施しました。この実験は、全米の学齢期児童の7%に見られる中枢性聴覚処理障害(APD「auditory processing disorders」音が聞こえても情報処理がうまくできない聴覚障害)の研究の一つとして行ったもので、左右の耳に同時に別の単語や音を聞かせるといった内容を含む、5つのテストで構成されました。結果を分析したところ、双子によってその能力の違いは大きかったものの、同時に2つの違った音や言葉を聞いて理解する能力は、73%が遺伝的要因によることが明確になったといいます。この比率は、身長や糖尿病などと同じくらいの遺伝率です。APDの人は学習障害や失読症を併せ持つことが多く、この障害は左右の耳から同時にインプットされる情報をうまく処理するための同時処理能力の低さに起因するものですが、博士はその大部分が遺伝によるものだと推測できると結論付けています。

米国・国立衛生研究所(NIH) ニュース・リリース 2007年7月17日(Human Genetics 2007年8月号)
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by womanhealth-lab2 | 2008-03-25 06:16 | 海外の医療健康情報