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Vol.53 中高年女性の精神的健康は「子供」のある・なしでは決まらない

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しばしば子供のいない中高年女性は不幸であり、精神的にも不健康であると思われがちですが、米国・フロリダ大学の社会学者T.コロペッキュ・コックス教授らの研究で、子供のいない50代女性と、子供のいる50代女性は、精神的な健康度に差がないことが明らかになりました。教授らは51歳から61歳の6,000人の女性を対象に調査を行いました。その結果、子供がいる・いないの違いよりも、出産年齢や配偶者の有無による違いのほうが、精神的健康に与える影響が大きいことがわかったそうです。教授らの研究によれば10代で母親になった人たちは、25歳以上で母親になった人たちよりも、抑うつや孤独感に悩まされることが多かったそうです。また、シングルマザーは精神的な健康度が低くなりやすいこともわかりました。
これらの結果は、出産年齢や配偶者の有無、本人の教育水準、仕事、家族、友人関係などが精神的な健康度に影響する要因として大きなものであり、10代で出産した人たちが、こういった社会的な要因でマイナスの立場に立たされる可能性が高いことに原因があるのではないかと分析しています。

(International Journal of Aging and Human Development 2007年第4号)
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by womanhealth-lab2 | 2007-11-21 15:59 | 海外の医療健康情報

Vol.54 結婚は抑うつタイプの人の精神的健康に大きなプラスをもたらす

c0079228_15555720.jpg米国・オハイオ州立大学の研究者らによると、結婚は抑うつ症の人にとっては、たとえその結婚生活がさほど充実しない傾向を持つものであっても、精神的に大きくプラスの影響を与えることがわかったそうです。研究チームは55歳以下の独身者3,066人を5年間に渡って継続調査しました。5年の間に結婚し、そのまま婚姻関係を継続している人の精神的な健康度について、抑うつ度に関する質問紙調査を行った結果、独身時代に比べて結婚後のほうが抑うつ度が低下しており、精神的健康度が増していたそうです。独身時代の抑うつ度が高かった人たちは、結婚後大きく改善しましたが、独身時代に抑うつ的でなかった人は、結婚後も以前とあまり変わらなかったという結果でした。調査対象者の結婚生活の充実度に関しては、独身時代に抑うつ的な人のほうが幸福度が低く、相手との葛藤が多いと答える傾向が高かったのですが、独身を継続していた人たちの抑うつ度が改善しなかったことに比べると、結婚した人のほうが、精神的な健康度が大きく改善したことは明らかだとしています。

(Journal of Health and Social Behavior 2007年6月号)
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by womanhealth-lab2 | 2007-11-21 15:56 | 海外の医療健康情報

Vol.52完全主義者はプレッシャーをより強くストレスに感じている

c0079228_7462482.jpgスイス・チューリッヒ大学のP.ヴィルツ博士の研究で、完全主義者は対社会的な心理プレッシャーをより大きなストレスとして受けとめることが明らかになりました。

博士は完全主義度を調査するテストで最高得点を取った50人の中年男性を被験者に実験を行いました。実験は3人の面接官に対して10分間、求職のための自己アピールのスピーチをするもので、さらに面接官の前で数字の2,083から13ずつ引き算をして0になるまで答えるテスト(間違ったら最初からやり直し)が実施されました。

同時にストレス度を測るために、唾液中のコルチゾル濃度、血圧、心拍数、血中のアドレナリン、ノルアドレナリン濃度が計測されました。その結果、完全主義度が高い人ほど唾液中のコルチゾルの分泌が多く、実験後の疲労度も高かったそうです。

こうした傾向は、心臓病の高い危険因子であり、健康上も好ましくないとされています。博士によると、完全主義者は自分に課す達成度を高くし過ぎる傾向があるので、それを現実的なレベルに変えることでプレッシャーを減少させ、ストレスを低減することが必要であるとし、認知行動療法などのプログラムでそれが可能なのではないかと述べています。

(Psychosomatic Medicine 2007年4月号)
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by womanhealth-lab2 | 2007-11-11 07:46 | 海外の医療健康情報

Vol.51 お酒は適量でも睡眠時、無呼吸症候群のリスクは増大する

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1日に飲むお酒の量が増えるほど、男性は睡眠時の呼吸障害が増大することが、米国・ウィスコンシン大学マディソン校の、P.ペッパード博士らの研究で明らかになりました。これは寝る前に飲むことだけでなく、1日の酒量と深い関係があります。また、女性には飲酒と睡眠時の呼吸障害との関係はみられなかったそうです。博士らは、男性775人と女性645人を対象に、睡眠状態の調査をしました。調査対象者のうち、男性の36%と女性の51%は飲酒しないと答え、男性の42%と女性の41%が、最低1日1杯以上の飲酒習慣があると回答しました。飲酒習慣と睡眠障害、睡眠時の呼吸障害との関係を分析した結果、男性では飲酒量が1杯増えるごとに、睡眠時、無呼吸症候群のリスクが25%増大していることが分かったそうです。また、日ごろ飲酒する人は適度の酒量であっても、全く飲まない人に比べて1時間当たりの呼吸中断が5回以上起こる比率が高かったという結果になりました。博士は、米国人男性の4人に1人は睡眠時に5回以上の呼吸中断がみられるが、この程度の状態でも心臓血管障害のリスクを高めるため、男性は就寝前の飲酒だけでなく、とにかく1日のアルコール摂取量を減らすことが大事であると指摘しています。
Journal of Clinical Sleep Medicine 2007年4月15日号
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by womanhealth-lab2 | 2007-11-05 17:45 | 海外の医療健康情報

Vol.50 片頭痛の女性はボケにくい


c0079228_171814.jpg片頭痛持ちの女性はボケにくい 米国・ボルチモアのジョンズ・ホプキンス大学、アマンダ・カレイヂアン博士らの研究で、片頭痛を持つ女性は、片頭痛の経験がない女性よりも、年齢による記憶能力・認知能力の低下が少ないことが分かりました。博士らは1993年に女性1,448人を対象に、認知能力の研究を開始しました。開始時点ではそのうちの204人が片頭痛持ちでした。12年後に全員を再調査したところ、片頭痛持ちの女性のほうが、能力低下の割合が低い結果に。特に50代では、片頭痛持ちの女性の認知機能の低下率はわずかだったという結果になりました。博士はこの結果について、片頭痛の女性が使用しているイブプロフェンなどの薬の影響は限定されたものであり、例えば、彼女たちが十分な睡眠をとるように気をつけていたり、カフェインを減らしたり、生活の中にリラクゼーションを取り入れるなど、片頭痛対策として食生活や生活様式を変化させていることが、認知能力低下の防止に役立っている可能性があるとしています。また、それ以上に血管の変化や脳活動の違いなど、いまだ明らかにされていない潜在的な生物学的要因も考えられるため、さらに研究を進める必要があるとしています。
(Neurology 2007年4月24日号)
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by womanhealth-lab2 | 2007-11-05 17:03 | 海外の医療健康情報