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Vol 33 塩素消毒で発ガンリスクが高まる?

c0079228_6461117.jpg塩素消毒した水を使用すると、発がんリスクが高まる!?
スペイン・バルセロナの市立医学研究所、C.ヴィラヌエヴァ博士らの研究によると、塩素消毒をした水を飲んだり、風呂やシャワーで使用したり、塩素消毒水のプールで泳いだりすると、膀胱がんのリスクを高める可能性があるということが明らかになりました。博士らの研究チームは、膀胱がん患者1,219人と、膀胱がんにかかっていない人1,271人を対象に、塩素消毒水の飲用、風呂、プールなどの利用状況を調査しました。その結果、塩素消毒水を日常飲用していた人は、そうでない人より35%、塩素消毒水のプールを利用していた人は、利用していない人よりも57%、膀胱がんのリスクが高いということがわかりました。このことは、塩素消毒水を飲用として摂取した時ばかりではなく、皮膚から吸収された時も有害であることを示唆しています。これについて博士らは、塩素消毒の副生成物である「トリハロメタン(THM)」が、発がんリスクに結びついているからだと指摘しており、「トリハロメタン」が皮膚や肺を通して吸収される場合は、肝臓の解毒作用を受けないので、より発がんのリスクが増すのではないかと分析しています。
American Journal of Epidemiology 2007年1月号
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by womanhealth-lab2 | 2007-04-11 06:46 | 海外の医療健康情報

Vol 32 過食症に気づかない女性たち

c0079228_0175796.jpg多くの女性は自分自身の過食症に気がつかない!?
オーストラリア、ジェームス・クック大学のJ.モンド博士が、158人の過食症と診断された女性を調査したところ、そのうち48%の女性は自分自身が過食症に当てはまることを認識していなかったといいます。これは、過食症には、神経性過食症と呼ばれる過食嘔吐型(大食したあと自己誘発嘔吐したり下剤を用いたりするタイプ)と、過食嘔吐を伴わない特定不能の摂食障害と診断されるタイプのものがありますが、一般に摂食障害がマスコミなどで取り上げられる場合、過食嘔吐の過食症と拒食症がクローズアップされるため、それに当てはまらない過食症の女性は、「自分は違う」と誤って認識しているためではないかと考えられています。過食後に嘔吐や下剤を使用しなくても、過度の運動を行ったり極端な食事制限を行ったりするタイプの過食症もあり、多くの場合このタイプに属する(特定不能の摂食障害と診断される過食症)女性は、自分が過食症であることを認識していません。さらに困ったことに、過度の運動や極端な食事制限といった行為は、望ましい行為であるとみなされていることも過食症の自己認識を阻害している原因になっています。今後は、過度な運動や下剤の使用などの代償を伴う過食症に対する認識を医師たちにも普及させることが必要であり、それが、こうした過食の背後にある抑うつや不安などの問題にも、医師による対処が可能になるだろうとしています。
International Journal of Eating Disorders, 2006 12月号
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by womanhealth-lab2 | 2007-04-02 00:18 | 海外の医療健康情報

Vol 31 ゲームを止められない理由は達成感、自由、人間関係?

c0079228_010218.jpgテレビゲームが止められない理由って?!

人間の動機づけ研究で世界的に著名な心理学者、R.ライアン教授(米国・ロチェスター大学)では、1000名のテレビゲーマーを対象にして、ゲームをやり続ける彼らの動機を調査、分析しました。この調査には、動機づけ研究で広く使用されている、教授が開発したSDT(Self-Determination Theory 自己決定理論)尺度が使用され、ゲームの前後計2回実施されました。その結果、ゲーマーたちの心理は、単にゲームを気晴らしとして楽しむだけではない、深い動機づけに基づいて説明できることがわかったといいます。ライアン教授によると、ゲーマーたちは、ゲームをすることで達成感や自由、他のゲーマーたちとの関係性といった満足感を得ていたといいます。これは自律性の発揮、能力の発揮、関係性の発生などの感情をゲーマー達に引き起こし、それが動機づけ理論でいうところの、ゲームの心理学的な「誘引」となっていることを示しています。さらにゲームによっては、続けさせる動機づけを強化するだけでなく、少なくとも短期的には、心理的な健康を増進させる経験を与えていることも明らかになったといいます。

Motivation and Emotion  2006年12月号
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by womanhealth-lab2 | 2007-04-02 00:10 | 海外の医療健康情報

Vol 30 ヒステリーの原因は脳の活動?

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精神医学者フロイトの発見した「ヒステリー」を脳画像で確認  
カナダ・トロント大学のA.ファインスタイン博士らは、ヒステリー患者の脳をfMRIによって調べた結果、彼らの脳活動が異常な反応パターンを示すことを発見しました。かつてフロイトによって「ヒステリー」(現在は「転換性障害」と呼ばれている)と名づけられた障害は、脳にはなんら問題がないのに生じる手足のしびれや麻痺、健忘や発作などの神経症の症状からなっています。ヒステリー(転換性障害)の患者は、心理的ストレスを身体症状に転換してしまうことからそのように名づけられています。ファインスタイン博士らは、手足の感覚麻痺を訴える患者の場合、本来手足を刺激された時に活動するべき脳の領域が活動せず、代わりに感情にかかわる脳領域が活動することを脳画像から発見しました。また麻痺している手足と麻痺していない手足を同時に刺激すると、今度は患者の脳の手足に相当する領域と、感情領域が一緒に活動し、患者はしびれを訴えたといいます。このことから博士は、「ヒステリー」は脳の活動の変化によることが明らかになったとし、脳の感情にかかわる領域の不適切な活動が、感覚・運動領域の活動を妨げている、すなわち「トラウマ」が脳の正常な機能を阻害しているといってもよいのではないかと結論付けています。
(Neurology 2006年12月号)
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by womanhealth-lab2 | 2007-04-02 00:07 | 海外の医療健康情報