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Vol.74 お祈りは心臓病に対して効果あり?

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一般に信仰心や祈りなどの行為は、心臓病患者にとって精神的にも身体的にもプラスに作用すると思われてきましたが、米国・ノースカロライナ州ダーラムにある、デューク大学メディカルセンターのブルメンソール博士らの研究によって、患者の身体的側面には何も好影響がないことが明らかになりました。
これまでに、心臓病患者が信仰を持ったり熱心に教会に通ったりすることについて、健康面でのプラス効果を示す研究が多く発表されてきましたが、きちんと科学的に実証されたものは少なかったといいます。
そこで博士らは、心臓発作(急性心筋梗塞)を発症して28日以内の患者、男女合計503人に対して、信仰や宗教活動・習慣などを調査し、その後18カ月にわたって彼らの健康状態を追跡しました。その結果、信仰の強さや教会に通う頻度などは、その後の死亡率や発作の再発率に何ら影響を及ぼさないことがわかりました。博士は、信仰や教会活動は、心臓病患者の精神面をサポートする機能を果たしてはいるものの、身体的にはプラスの効果がみられなかったことから、今後の課題として、身体の健康に信仰の有効性がどれくらい関連しているのか、さらに詳しく調べる必要があるとしています。
(Psychosomatic Medicine 2007年7・8月号)
by womanhealth-lab2 | 2008-09-07 08:03 | 海外の医療健康情報
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